【拒食症・不登校克服】「こんな地獄がいつまで続くのか」次女の言葉の背景にあったもの | 『公認心理師』渡辺貴子トレーナー

【拒食症・不登校克服】「こんな地獄がいつまで続くのか」次女の言葉の背景にあったもの

ごきげんよう、渡辺貴子です。

次女が不登校になる前…

つまり長女が拒食症のころ、

私の意識の99.9%は長女に向いていました。

私のあらゆる注意が長女に向けられていました。

拒食症発症から回復まで、私の心の中は、長女のことばっかりだったと思います。

次女が学校へ行ってくれたら、

その時間、私は100%で長女に関われた。

強烈な自己否定を感じている長女を安心で満たしたくて、私は次女に甘えていたんです。

代わりに、次女を不安にさせていた。

学校へ行ってほしかった…

次女が休みたそうにしていても、

私はそれに気づかないフリをして、送り出していた。


「ママ、休みたい」と

次女が言うと、私は困ったような顔をして見せた。


すると、次女は涙をいっぱい溜めて学校へ行った。



その背中を見て、私は内心、ホッとしていた。

拒食症がどんどん激しくなり、

私と過ごす時間を死守しようとする長女と

「私はここだよ、こっちを見て!」

と力強く頑張ろうとする次女。

この二人が同時に狭い家の中にいる状態が、私には耐えがたかった。

長女の夜の就寝時間は早かったので、

(体力が持たず…)

次女はその時間を、じーーっと静かに待っていた。

長女の就寝と同時に

私に思いっきり甘えたくて飛びついてくる次女。

そう!

甘えたい!

ママに聞いてほしいことがたくさん!

  

そりゃそうですよね。

ムギュムギューっと抱きしめあったり

抱っこしたり

おんぶしたり

お風呂に一緒に入ったり


次女はたくさんたくさん、私から名前を呼んで欲しがった。

私は疲れた心と身体で

今度は次女と向き合った。

向き合った、といいながら

本当は自分のことで精一杯になっていた。

それを証拠に、つい…
私が甘えちゃう


次女の身体は健康そうだったからなのか?

私の目には元気そうに見えていたからなのか?
 


次女の強烈な不安や寂しさに寄り添うことよりも

「ママしんどいの、お願い、わかって…」

そんな私の思いが、溢れ出でていた。



その時間、次女と私は、表面上は一緒に過ごしていたけれど


ママに関心を向けてもらえない次女の心が

どれほど孤独なものだったか

その当時は、そんなことに気づく余裕もなかった。

いや、

同時に二人に寄り添うことなど無理!

という私の思い込みが、私を鈍感にさせていたのだろう。

        マザー・テレサ        

 


「こんな地獄がいつまで続くのか…」

次女が誰にともなく

吐き捨てるように言った言葉に

私は返す言葉がありませんでした。

↑4年ほど前の写真。高校生の妹にメイクの手ほどきをする女子大生のお姉ちゃん

兄弟姉妹のどちらか一方が不登校や拒食症などになると、

多くの場合

家庭内に不調和が起きます。

このことに、わたしたちは二重に苦しみます。

けれど、

実はこの不調和こそ

家族がまるっと幸せになるための有難いものです。

学びの宝庫だから

 

あの頃、お互いの存在を否定し合っていたふたりの娘たち。

いまは、長女、次女、

それぞれが自立した存在でありながら

めちゃくちゃ仲のよい姉妹。

ふたりの女子トークを聞いていて

ふと、

今この瞬間への愛でいっぱいなことに気づきます。

 

拒食症、不登校。

兄弟姉妹のバランスで苦慮しているママたちにも

ぜひ、読んでいただきたいなと思っています。

カテゴリー: 不登校克服, 拒食症克服