長女の拒食症克服♯6娘に初めて伝えた言葉
泣きながら覚悟して挑んだ入院生活は2泊で終了。
その間にさらに体重は減りました。
また「治すぞ!」と宣言して入院したのに脱走までしてしまったという事実に、長女は自分自身を責めました。
「わたしは、ダメな子」
「あの医者が言ってたように、わたしは意志の弱いダメな子」
「あのお医者さんだって、わたしを治したくて色々言ってくれてたんだろうに、ヒドいこと言いかえしちゃった」
「わたしの病気は、病院では治らないんだよ。どうすればいいの?」
体重も減り、心もボロボロになっていました。
「うん、うん、つらいよね。しんどいよね」
「あんなことがあれば、誰だってそう思うよ」
「大人だって耐えられない。〇〇ちゃんは、一人で立ち向かったんだね」
「よく逃げたね。よく行動してくれたね」
「ママに、教えてくれてありがとう」
「あなたの大切な気持ちを教えてくれてありがとう」
「行動でしめしてくれてありがとう」
「なにがあっても、どんなことがあっても、ママは〇〇の味方だよ」
「〇〇はね、大切な存在なんだよー。愛してるよ」
「どんな〇〇も、大切なんだよ。愛しているよ」
いま思えば、この時はじめて自分自身が真にそこに存在しながら
娘に愛を伝えたのかもしれません。
「無理やり食べさせることは不可能」
「理屈や正論は通用しない」
「泣き落としは効かない」
「叱咤激励は追い詰めるだけ」
↑
ここまでで、私が学習したこと。
これらの親の対応は良くなるどころかさらに状態を悪化させてしまう。
娘のメンタルにさらに影を落とす。
拒食症(不登校も)を乗り越えていくには、強い意志をもたなくちゃって、当時は本気で思っていました。
でもね、意志の力じゃどうにもならないんです。
必死で「ーーーーーーべき!」「ーーーーーねば!」と考えたってもう、それじゃ、上手くいかないんです。
焦ります、親として。
いったい、どうしたらいいの…。
他の方法、知らないんですけど…。
病院入院から脱走まで。
病院に対する期待や医者への信頼が打ち砕かれ、娘の心はとても傷つき、さらに体重が落ち、母親としての責任、憤り、焦り、やるせなさ、未来への不安など、とても辛い出来事でした。
けれど、それは最高の出来事でもあったのです。
・母のわたしが、覚悟を決め、腹を決めることができたこと
・拒食症を治すのは医者ではなく、私たちの関わりなんだとそう強く腑に落ちたこと。
・「愛してる」と目の前の娘に、真に伝えたのはこの時だったこと
・娘との距離感が変化したこと(それは、わたしの意識変化)
家に戻ってきて、自分を責め落ち込む娘を、一切否定することなく受け止め、承認し、愛を伝えたときの娘の反応。
どんなあなたも、大切な存在なんだ。あなたを、愛してるんだ。
言葉で、声で、態度で、すべての時間軸を乗せて伝えた感覚。
彼女が、少し、柔らかい表情になったのを思い出します。
「ママ〜。ありがとぉぉぉぉ」
そう言って、私に抱きつき、しばし泣いていました。
生命線の確保は必須条件。
ですから病院はコリゴリ…とはいきません。
けれども、医者に依存するのではなく、医者には生命線を。
そして日常の関わりの中では、わたしが変わっていこう。
そう決意しました。
そこから、克服に向けての試行錯誤がはじまります。