長女の拒食症克服♯10やりたかったこと
ブログにしばしばバラの写真を載せています。
これらはすべて、
庭で長女が育てている子たちなんです
拒食症の最中に、娘が一株お迎えしたのをキッカケに、今では50株近くのバラが我が家の庭を彩ってくれています。
バラ歴12年、24歳のロザリアン。
もう、ベテランさんです。
私が変わるんだ。
そう決めて、関わり方に変化を起こしていくに連れて、長女は少しずついろんなことを話してくれるようになりました。
ある日の夕方、食事の後に散歩をしたんです。
梅雨から夏になり初めの夕方の空気の中、二人で並んで歩きました。
その日の娘は、なんだか何かを話したそう。
私にはそんなふうに感じられました。
歩きながら、いろんな話にうんうんと聴いていると、突然、意を決したように話し出しました。
あのね、ママ
私、やってみたいことがあるの。
バラを育ててみたいんだ…。
いいかな…。
バラの苗が欲しいの。
パパ、買ってくれるかなぁ。
バラの苗が欲しい。
バラを育ててみたい。
このひと言を私に伝えるのに、
どれだけ勇気がいっただろう…。
なぜなら、
以前の私ならまず否定から入っていただろうから。
以前の私なら、きっとこう返事しただろう。
バラの栽培って難しいって聞くよ?
まだ小学生には難しいんじゃない?
たしか、前にも枯らしたことあったよねぇ。
ちゃんとできる?大丈夫?
ママ、バラのこと全然詳しくないよ??
ダメだって言われたら…。
なんか、小言いわれたら…。
きっと、あの時の娘にとっては
とても勇気のいることだったんじゃないかなって思います。
いいね〜。
素敵だね!
バラ育てか〜。いいじゃんいいじゃん。
〇〇ちゃん、
やりたいこと教えてくれてありがとう〜♡
〇〇ちゃんの気持ちを聞かせてくれて
ママ、嬉しいよ♡
ホント?本当に?
ホントにバラ育てていいの?
買ってくれるの?
あのねあのね、実はね…♪
そうやって、娘はバラへの想いをたくさん聞かせてくれました。
教えてくれている彼女の顔がとても明るい表情になっていました。
家に戻りさっそくPCで
欲しいバラをポチッと購入。
上手く育てられるか分からないけど
でも、やってみたいの。
バラが届くの、楽しみだなー。
ママ、ワクワクするね♡
娘がほんのちょっとでも笑顔になったこと。
その笑顔がどれだけ尊いものだったのか。
その可愛い笑顔に、胸がいっぱいになりました。
嬉しかった。
この笑顔を、少しずつでも増やしていきたい。
笑顔でいる時間を増やしていこう。
改めて、そう誓いました。
その時、娘がお迎えしたバラは今年12歳になりました。
彼女は今もこの子を「ジュビちゃん」と呼んでいます。
2011年夏。
社宅の小さなベランダにお迎えしたあの日から12年。
今、我が家の庭の一等地にジュビちゃんはいます。
一番の古株。今年も美しく咲いてくれました。
心が喜ぶことを選択していく。
子どもが、自らそれを選び決めていく。
親はそれを無条件に、応援し、見守る。
快を増やしていくこと。
その時間を積み重ねていくこと。
「ママ、バラを育てたいの」
このひと言が大きな転機になりました。